子どもたちのインターネット利用について考える研究会、第六期活動報告書を公開

2015.03.18

 

〜人気のメッセンジャーアプリも、まずは家族間での利用から。インターネットデビューのあり方を再提案〜

 

 「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長:お茶の水女子大学教授 坂元章、以下「子どもネット研」)は「オンラインコミュニケーション能力のモデル化」及び「地域密着型教育啓発事業及び教育啓発の評価指標モデルの実践」を、第六期(2014年7月〜2015年3月)の調査研究課題と定め、検討を続けてきました。このたび、この結果を報告書としてまとめ、子どもネット研のウェブサイトで本日より公開することをお知らせいたします。

 

 今期の取り組みである、「オンラインコミュニケーション能力のモデル化」では、機器やサービス種別ではなく、コミュニケーション相手によって求められる力が異なる点に着目しました。オンラインコミュニケーション能力を支える要素を「能力(スキル)」「知識」「倫理」に区分し、コミュニケーションを取る相手別に「求められる力」を整理・具体化しました。

 これに合わせ、携帯ゲーム機の利用やスマートフォン普及によるインターネットデビューの低年齢化、メッセンジャーアプリの普及など、青少年を取り巻くインターネット環境の変化を反映させた形で、本研究会で2009年度に提唱した「段階的利用モデル」を大幅に見直しました。

 新しい「段階的利用モデル」では、閲覧利用のみに限った「Step1」から始まり、「家族間」「顔を知っている友人」「顔を知らない相手」へとオンラインコミュニケーションを認める相手の範囲を次第に拡げていく段階分けの構造になっています。また、各段階における保護者の不安、フィルタリングなど制限サービスの設定例や、機器の使わせ方(家庭内での利用場所)も一覧できるようになっています。

 「地域密着型教育啓発事業及び教育啓発の評価指標モデルの実践」では、秋田県、青森県八戸市、北海道札幌市、神奈川県横浜市および東京都渋谷区において、子どもネット研が各自治体等と協働、協力しながら取り組んできた、青少年インターネット問題に関わる保護者等を対象とした教育啓発実証事業の概要をまとめている他、実際に使用された教材・資料例や調査票等を収録しています。

 

 報告書は本日から子どもネット研のウェブサイトで全文を公開します。また、「オンラインコミュニケーション能力モデル」や新しい「段階的利用モデル」を反映させた「モデル教材」改訂版については、今後提供する予定です。 

 

 同報告書や「段階的利用モデル」の詳細につきましては以下をご覧ください。

 

 子どもネット研では今後もこのような活動を通じ、保護者の支援のための活動を続けていきます。

 

 詳細につきましては以下をご覧ください。

 

 報告書及び教材の内容について、多くの皆様からの改善のご提案をお待ちしております。
 本サイトの「お問い合わせ」ページをご利用ください。

 

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