秋田県 第1回「インターネットセーフティ推進委員会」現地 レポート

 2013年6月28日、秋田県で、第1回「インターネットセーフティ推進委員会」が開催されました。同委員会は、秋田県が2013年度から2015年度の3年間で取り組む「大人が支える!インターネットセーフティの推進」(実施主体:秋田県、協働:子どもネット研、事務局:秋田県教育庁生涯学習課)の一環として、秋田県内外の有識者や県関係者等、23名の委員が出席し、取組に関する協議や情報共有等が行われました。

 

日時 2013年6月28日(金) 13時10分から15時00分
場所 秋田地方総合庁舎6階 大会議室

 

当日の様子

委員長就任挨拶をする坂元章お茶の水女子大教授

(写真:委員長就任挨拶をする坂元章お茶の水女子大教授)

 会の冒頭で、秋田県教育庁福田教育次長から、秋田県の子どもたちを取り巻くネットトラブル等の現状や、今回の取組の重要性、県教育委員会が子どもネット研と協働で取り組む意義等に触れながら、ご挨拶がありました。

 それに続き、子どもネット研の座長でもある坂元章お茶の水女子大教授が委員長に選出されました。坂元教授は、協議に先立ち挨拶し、その中で「保護者向け啓発活動が重要であるが全国各地での取組は進んでいない」と指摘した上で、この取組が「サポーター養成講座やモデルコンテンツの開発・提供など、様々な活動を組み合わせた総合的なアプローチ」という特色をもち、「教育先進県として全国に知られる秋田県による取組」であることに意義があると述べました。

 続いて、同委員会事務局からは、秋田県の子どもを取り巻くネット環境の実態や、これまでの取組等、事業の背景について紹介がありました。そして、この取組は、家庭教育支援の視点から、「地域ぐるみで子どもたちをネットトラブルや有害情報等から守り、子どもたちの健全なネット利用を支える環境づくり」を目的にしていることから、「各関係機関と連携しながら、全ての大人が取り組むことが大切である」と説明がありました。

 

地元テレビ局のインタビューを受ける坂元座長

(写真:地元テレビ局のインタビューを受ける坂元座長)

 各委員からは、「研修を企画しても、保護者の参加に苦労することがある」「子どもの携帯電話のフィルタリングサービスを解約してしまう保護者が少なくない」といった、教育啓発に係る課題について、意見が出されました。また、保護者にとってはネット機器であるという認識の薄い、携帯型音楽プレーヤーや携帯型ゲーム機等によるネットトラブル事例なども報告がありました。このように、秋田の子どもたちも他の地域と変わらない問題に直面していることが確認されました。

 子どもネット研事務局からは、これまでの調査研究の成果や他地域での地域密着型教育啓発事業への取組事例を紹介した上で、今回の秋田県との協働による取組が、都道府県レベルでは初の試みであり、秋田県で取り組むことによる他の地域への影響力の大きさについても説明しました。

 2時間弱の会合は、活発な意見交換や情報共有の場となり、地元テレビ局が取材する姿も見られ、同日夕方のニュースでも大きく取り上げられました。こうしたことから、秋田県内でも、本事業への期待度の高さがうかがえました。

 

懇談の冒頭、保護者啓発に関する子どもネット研の活動報告書を米田教育長に提出する坂元座長

(写真:懇談の冒頭、保護者啓発に関する子どもネット研の活動報告書を米田教育長に提出する坂元座長)

 委員会終了後に県教育庁ホールで行われた、子どもネット研坂元座長と秋田県教育委員会の米田教育長との懇談では、子どものネット利用に関する国や自治体の動き、最近の秋田県の子どもたちのネット利用の状況や課題などについて、活発な意見交換が行われました。

 

 子どもネット研では、今後も秋田県教育委員会との協働により、今回の事業を成功させるために、積極的な取組を行っていきます。

 

 

 

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