子どもネット研、渋谷区において地域密着型のインターネット安全利用教育に取り組み

2012.09.14

 

〜小学校区単位での保護者・児童・教職員向けの講座等を組み合わせ、安全利用能力向上を支援〜

 

 「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」(座長:お茶の水女子大学教授 坂元 章、以下「子どもネット研」)は、東京都渋谷区において、「子どもたちの安全なインターネット利用のための地域密着型教育啓発事業」(後援:渋谷区教育委員会)を開始することをお知らせします。同事業は、渋谷区内の区立2小学校の協力を得て、それぞれが関連した「保護者向け講座」「教職員向け講座」「児童向け講座」「家庭におけるインターネット利用実態および意識調査」他の組み合わせで実施します。期間は2012年9月から2013年3月末までです。事業の途中経過および取り組み成果については、関係者の参考事例となるように、子どもネット研ウェブサイトでの公開を予定しています。

 また、ソーシャルゲームプラットフォーム「Mobage(モバゲー)」の運営事業者として、青少年の安全なインターネット利用環境の実現に積極的に取り組み、本社を渋谷区内に置く、株式会社ディー・エヌ・エーが事業の趣旨に賛同し、渋谷区内における同事業に協賛します。

 

 近年、子どもたちのインターネット安全利用のために、官民様々な団体等による教育啓発講座が開催されています。児童・生徒向けから保護者向けまで、複数の切り口から様々な講座の受講機会が増えることは、保護者や教育関係者にとって望ましい状況である一方、特定地域を舞台にした総合的な取り組みの例はまだあまり見られません。

 子どもネット研では、2008年の設立以来一貫して保護者の支援に重点を置き、教育啓発の実践にあたっても、特に保護者向けの効果的なプログラム開発を重視し、PTA団体などとの協力、実践を経たモデル教材を広く提供してきました。また2012年3月には、「保護者向けの教育啓発のあり方」について五つの提言を公表したところです。

 今年度の子どもネット研の教育啓発に関する取り組みは、これまでのこうした取り組みと成果を基にしたものです。保護者だけに留まらず、子ども自身や地域内のより多くの関係者をも対象として、実態や課題の把握から具体的な対応策まで、インターネット安全利用の対応力向上のための複数施策を、総合的に組み合わせて実施します。

 

 今回の渋谷区内における事業では、渋谷区立臨川小学校および千駄谷小学校の協力を得て、地域内の保護者を対象に、インターネット利用行動や意識についてのアンケート調査を実施した上で、その結果を基に、両校を会場に複数の教育啓発講座を実施します。「子どもとネット問題」の概要と対処の基本を理解し、周囲からのちょっとした相談に乗れるような「少し詳しい」保護者を育てるための連続講座の他、来年3月までの期間中、教職員向け/児童向け講座を、断続的に開催します。こうした取り組みの結果、地域内の保護者間での学び合い、助け合いの関係が強まり、また学校が家庭の取り組みを適切に支援できるようになるなど、地域全体のインターネット安全利用能力が底上げされることを目標としています。

 

 なお、子どもネット研では今年度、このような地域密着型教育啓発事業を、青少年のインターネット利用問題の解決を願う複数の協賛企業の力を借りて、各地で開催する計画です。このうち株式会社ディー・エヌ・エーの協賛による事業展開は、先日取り組みを開始した横浜市内での開催に続き、今回の渋谷区内での開催で二地域目となります。

 

事業概要

期 間 2012年9月〜2013年3月(予定)
会 場 渋谷区立臨川小学校および千駄谷小学校(予定)
対 象 両校保護者ならびに渋谷区内の小中学校教職員 他
内 容 利用実態および意識調査、教育啓発講座

 

事業推進体制

主 催 子どもたちのインターネット利用について考える研究会(子どもネット研)
実務担当 ピットクルー株式会社(子どもネット研事務局運営協力企業)
協 力 渋谷区立臨川小学校、同千駄谷小学校
後 援 渋谷区教育委員会
協 賛 株式会社ディー・エヌ・エー

 

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