浜松市 市民フォーラム「みんなで考えよう『子どもとインターネット』」 実施レポート

 2012年2月26日、静岡県浜松市で「市民フォーラムみんなで考えよう『子どもとインターネット』」が開催されました。これは浜松市の「浜松地域人づくり大学 市民活動実践講座」の一環として企画されたものです。子どもネット研では、ゲストスピーカーとしてこのフォーラムに参加し、これまでの研究成果を元に、我々大人が子どものインターネット問題をどう考え、行動していくべきかについて、いくつかの問題提起と、具体的な取り組みのヒントをご紹介させていただきました。

 

主催 浜松市

NPO法人 浜松子どもとメディアリテラシー研究所

後援 浜松市PTA連絡協議会
日時 2012年2月26日(日)13:00〜16:00
場所 浜北総合体育館<グリーンアリーナ>(静岡県浜松市浜北区) 会議室
来場 保護者や教育関係者など約50名

 

当日の様子

講演当日写真1

 フォーラムの冒頭、「浜松の子どもたちとインターネット」というテーマで、本フォーラムの企画・運営を浜松市から委託されているNPO法人「浜松子どもとメディアリテラシー研究所(通称:メリ研)」の副理事長から、浜松市内の児童生徒や保護者、学校を対象にした、複数年に渡る定量調査結果の紹介がありました。またこれに合わせ、7年間に渡って子どもたちや保護者向けの教育啓発講座で、メリ研が取り上げてきたその時々の題材を振り返り、「子どもとインターネット」問題の中でも、実際には不変の部分と、利用機器や人気サービスなど激しく移り変わる部分とがあることが具体的に示されました。

 

講演当日写真2

 続いて、財団法人インターネット協会の大久保貴世主幹研究員からは、「子どものインターネット事情を学ぼう」というタイトルで、同協会が業務を受託しているケータイ・ネットのトラブル相談窓口「こたエール」に寄せられる具体的なトラブル事例と、そこに共通する利用上の注意点の紹介がありました。

 

講演当日写真3

 さらに子どもネット研事務局からは、「『子どものインターネット問題』がわれわれ大人に求めているもの」と題して、子どもネット研の問題意識・活動実績と、スマートフォンの普及などの環境の変化を受け、今後大人に求められることなどについて、問題提起をさせていただきました。

 後半の全体討議では、参加者からゲストスピーカーへ具体的な質問が多数投げかけられ、ゲストスピーカーからの回答・解説や、参加者からの対応事例紹介などを通じて、参加者の間に問題の理解が深まっていく様子が感じられました。

 

講演当日写真4

 この中で子どもネット研からは、第二期調査研究成果として提唱している「段階的利用モデル」のご紹介をさせていただきました。「分かりやすい」「説明しやすい」といった好意的な反応だけでなく、「これまで独自に進めてきたことが裏付けられた思い」といった学校関係者からのご感想も寄せられ、子どもネット研事務局としては非常に嬉しい結果となりました。

 

 現在進行中の第三期調査研究活動の中でも検討が進んでいますが、今回のように地域に密着したイベントを通じて、関係者の間に問題と取り組みについての理解が広がっていくことは、保護者向けの各種教育啓発働きかけの中でも特に重要なことと考えられます。

 子どもネット研では、こうしたNPO団体や地方自治体の取り組みを、引き続き支援していきます。

 

写真提供:NPO法人浜松子どもとメディアリテラシー研究所

 

 

 

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