第九期分(2017年7月~2018年3月)活動報告書

【子どもネット研、第九期活動報告】

保護者向け研修講師の役割を

保護者に寄り添う「ファシリテーター」と再定義
~「ファシリテーター」のスキルを“関わり力”と“知識・技能”の2領域で体系化
研修会開催のねらいを明確化する「打ち合わせシート」も提供開始~

 

子どもたちのインターネット利用について考える研究会(座長:お茶の水女子大学 教授 坂元 章、以下「子どもネット研」)は、2017年9月から取り組んできた第九期「保護者向け研修講師に求められる『伝える力』の体系化」の活動報告書を取りまとめ、本日より研究会ウェブサイトで公開します。あわせて、研修会講師と主催者との事前の意思疎通を助ける「インターネットセーフティ講座開催のための打ち合わせシート」の提供も開始します。

 

概要

近年、青少年のインターネット利用に関わる諸問題についての保護者向け教育啓発の重要性が、国や自治体にも認識され、官民の取り組みが活発になる一方、教育啓発を行う講師の質と量の充実が課題となっています。また、研修会主催者と講師の意思疎通不足で、思ったような学習効果を得られなかったといった事例も見受けられます。

 

こうした状況を受け、子どもネット研では、第九期(2017年度)の活動テーマを「保護者向け研修講師に求められる『伝える力』の体系化」とし、研究・調査を続けてきました。保護者を対象とした研修講師のあるべき姿を考えるにあたっては、生涯学習(社会教育)の領域における知見や各地での教育啓発実践状況の調査に加え、講師の資質・能力など多くの要素について、学校教育の領域における情報モラル教育や教員養成に際する教育学、教育方法論、教育工学等における先行研究が参考になると考え、ワーキンググループ(主査:子どもネット研委員 江戸川大学 教授 玉田和恵)を設置し、メンバーにインターネットセーフティに関し先進的な取り組みを行う、秋田県教育庁生涯学習課より、森川勝栄社会教育主事を迎え※1、検討を進めてきました。

 

その結果、大前提として「保護者向け研修講師」は知識を伝えるインストラクターの役割だけにとどまらず、保護者の自発的な学びや、問題解決を支えるような学習機会を創出、運営する「ファシリテーター」を目指すべきと結論づけました。そうした役割を果たすために備えるべき力を「関わり力」・「知識・技能」の2領域に整理しました。

 

「保護者向け研修講師が備えるべき力」の概念図

 

 

また、研修会など教育啓発の実際の場面における、研修会講師と主催者の意思疎通を助けるために、ガイダンスに沿って記入することで、研修会の目的や内容などを事前に明確な形で共有できる「インターネットセーフティ講座開催のための打ち合わせシート」を提供いたします。今後、本研究会の連携団体 一般社団法人セーファーインターネット協会の担当する研修会などで、主催者側との事前協議に適用しながら改訂を行う予定です。

 

活動報告書および「インターネットセーフティ講座開催のための打ち合わせシート」について

第九期活動報告書の全文及び打ち合わせシートは、ZIP及びPDF形式のデータで、本日より研究会のウェブサイト上に掲載します。どなたでも自由にダウンロードが可能です。

詳細につきましては以下をご覧ください。

 

 

 

報告書及び教材の内容について、多くの皆様からの改善のご提案をお待ちしております。
本サイトの「お問い合わせ」ページをご利用ください。

  
  

 

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